日曜日

 感覚としては折り返し地点。ゴールにたどり着けるかどうか走らないけれども、色々モヤモヤした物を振り払わんなんな、と思いつつボンヤリ。

 夢を見ていた。仕事の夢。復帰した後だと思う。この1ヶ月がどれほど大変だったか聞かされ、担当先の再編協議に加わっている。どうも私は営業らしい。暫くして得意先回りに出る。得意先では今更何しに来たんだ?と聞かれる。確かにそうですね、と答える。体に不調はない。*1
 目が覚めたのはお昼、宅配業者さんの訪問で。人の足を引っ張るだけ引っ張った挙句自分は朝寝をしているのだから罰が当たりそうな気もする。荷物を受け取り早速開梱。二つのうち一つ。枕元の本の山が増える。水上悟志さんのげこげこ―水上悟志短編集 (ヤングキングコミックス) 散人左道 1 (ヤングキングコミックス) 散人左道 2 (ヤングキングコミックス)。あとういうい・days 2 (バンブー・コミックス)スケッチブック 2 (BLADE COMICS)星界の戦旗 2―守るべきもの (電撃コミックス)小野敏洋さんでなかったのがちょっと不満だったのだけれども、まぁ、これはこれで。スケッチブックを少し読んだんだけれども、気分的に無理だという事がわかりボンヤリと星界の戦旗を眺める。まんがライフmomoに移行して目が覚めてきたのでパソを起動しメールチェック。友人がCFカードをくれると言う。住所よこせやというメールに返答。当人もいたので暫くチャットにつき合わせる。『DVD-ROMとRAMどっちにしたものかね?』という問いに『マルチ買え!』との返答。『HMX-13?』とボケるもスルーされる。いや、XHM-13と打ったか?どちらにしても呆けている。*2
 少し元気も出てきたので今度は小説を読みふける。軽い頭痛、心拍数も早い。うーん……。

 1530、実家に向かうべく出発。着くと父母がTVを見ている。父親は酒を飲んでいなかったので『どうかしたのか』と聞くと朝6時まで飲んでいたし、今日は17時から寄り合いがあると聞かされる。行きたくないんだけどな、との事。うちの父親は基本的に出不精だ。息子がデブでは洒落にもならんな、と一人細く笑む。やはりだめだ、今日はそういう日じゃない。
 上京してみてきたもの……居酒屋のサービス状況、什器等の予備配置、全品300円の店があったことを報告。そういえば駅前にそういう店があって即つぶれたねぇ、という話に。理由はなんだろう?と話していると、父親が『県民性』の一言。確かに、そうなんだろうなぁ。
 会社、どうしようね、という話題。もう居ても仕方ない気にはなっていて、どうやめるかを考えている所。先生からは今は判断せず、会社が首を切ってくるまでほって置いたら、と言われたもののどうも気持ちが悪い。新店のほうも、家族5人が食っていける業態が思いつかん、と言う事で停滞しているとの事。弟はどこかに勤めることが出来るタチじゃないし、接客面では私が表に立たなきゃ店にはならん。だとしても、皆が飯が食えるほどのものを思いつかないとの話。

 今の50台は道具、その前の世代は店主。私らの世代はフリーター。道具ですらなくパーツだね、と。マルクスは機械化が進めば訓練無しに労働者がどんな仕事にも就けるようになると予測していたんだっけか?確かにそうはなった。しかし、そこには保証がないのだけれども。だから今の若い世代は資格なり、手に職をつけようとしている。ただ、その資格にしても職にしても、それで食っていけるかどうかわからないことは誰も教えてやっていないが。初級システムアドミニストレーターを取得したと満面の笑みで写る少年少女の顔が並ぶ専門学校の広告。誰か教えてやれ、そんなもんはなんの役にもたたんと。調理師専門学校を出て調理師の資格を持った青年。確かに資格は持っている。ただ、技術は無い。そもそも、今の外食産業に技術など必要とされていない。魚はフィレで運ばれてくる。すでに刺身になっていたり。点心のほとんどは冷凍既製品がある。とある中華料理屋の厨房は繁盛ほどしかなかったそうだ。そこにはフライヤーすらなかったらしい。
 だから、潰れるんだとも言える。
 昔テレビで見た大阪の業務用調理器具やさんの話。『たこ焼き屋でもやるか、と言って買いに来る人は成功しない』でも今は、『たこ焼き屋をやりたい』と思って初めても失敗するだろう。過当競争、不景気の時期には飲食業は爆発的に増える。

 17時からの寄り合いは町内会の新年会だと言う。不意に父親が窓を開け、隣の旦那さんを呼ぶ。『今息子が来てるから、一緒に行こう』母親に聞く。『タクシー代ぐらいはもらえるよね?』母親が呟く。『本当にお金ないのよ』

 一番難しいのは撤退戦である、と言われている。終わらせ方。私も今それで悩んでいる。多分辞めるつもりだったんだろう。それでその終わらせ方を悩んでいるうちにうつ病になったんだと思う。父親は撤退する時期を逸していた。それは自分でも良く判っていた。本当なら3年前。それが最終転換可能点だったのだろう。

 時計は1640。さて、そろそろ行きますか?と言う話になって私は車の後部座席に積んでいたスコップをトランクに移した。3人だよな?と思っていたら4人だった。

 料理屋まで送って帰り道。ふと蕎麦屋のてんぷらが食べたくなっていた。蕎麦屋のてんぷらと言っても今風のてんぷらではない。ごってり衣がついたてんぷらを出汁で煮たものだ。昔の蕎麦屋が出していたてんぷら、今だったら天蕎麦の台抜き、だろうか。某大学のそばのスーパーに向かった。学生が多い。何でだろうと考えてみた。センター試験か。駐車場は迎えの車で一杯だった。きっと、不安と希望で一杯なんだろうなぁ、彼らは。羨ましかったが申し訳なくも思った。そんなこと、気に病むことではないのだろうけれども。

 やむなく、遠くの大きなスーパーへ。そこには昔勤めていた弁当屋の出店もあった。天ぷら屋で天ぷらを見る。キス天しかない。あんまり楽しくは無かった。弁当屋を覗いた。チビカツと言うのがあった。薄い紙カツをソースにくぐらせた物だ。5枚入りで300円弱。それと中華総菜屋で中華クラゲを買った。

 夕食はそれに昨日の残りの肉団子鍋とそれら。残っていたご飯をさらえる。良く考えると今日はこの一食だけだった。


 またボンヤリと本を読む。難しい本は頭に入らなかった。

 今日は、そんな一日だった。

*1:ただ、これを書いているだけで動悸がして頭がふらつく。

*2:はてなキーワードリンクの結果HMX-13はセリオと判明。マルチはHMX-12なのね。3重ボケかよ。