また転載かよ、と一人で突っ込んでみる。

 着信が途絶えたのでかけ直してみるとたぶん課長だろうということになった。しばらく待っていたもののかかってこないので課長の携帯に直接電話すると、電話などかけていないということだった。診断書の方は提出したし、何も考えずゆっくり休めとの事。では誰からの電話だったのだろう?と、再び会社に電話をかけた。
 『え、またかかってきたの?』と驚く女性社員に事の次第を伝え、もう一度調べてもらうと商管部長からの電話だった事がわかり繋いでもらった。
 話の内容は、引きこもっておらずに会社に出て来いとの事だった。家にばかりいるからそうなるんだ、体を動かせば迷いもなくなるだろう。その論には一理あったが会社に出て行くことが出来るのであればそもそも診断書を郵送などしていない。電話を切り、布団に潜った。

 いつの間にか寝てしまい、目が覚めたのは15時だった。今日は燃えないごみの日だった。しまったと思い嫁に聞くと収集車は既に行ってしまったという。そうなってしまっては仕方が無い、とPCを付けた。

 坂の途中で何かをつぶやく少女の気持ちが良くわかる。
 ただし、私はあそこがそれほど好きではなかった。
 もっとも、まだ話の途中であるから彼女の想いなどまだ私は垣間見てすらいないのだろうが、少なくとも、あの坂道で呟く気持ちはなんとなくわかる、気がした。

 変わらずにはいられない、か。何を変わればいいのだろう。その答えは見えているが、そのために行動する余力が無い。もう少ししたら、もうちょっと何とかなるのかな、などとぼんやりしてみようかと思う。

 嫁が『また東京に行ったら?』と言った。残念ながら今そんな余裕は無い。気持ち的にも、金銭的にも。せいぜい行って大阪か京都だろう、と思った。京都に一泊するというのはちょっと憧れでもあった。大阪よりも、京都は他者を放っておいてくれる様な気がしたからだ。大阪はどうだろう?これは印象に過ぎないのだけれども、踏み込んでこられそうな気がする。東京は感心すら示さないだろう。神戸は想像も付かない。
 出来る事ならば、京都に。受験シーズンだから難しいかもしれないが、ちゃんとした朝食を出してくれるような所に一泊したいな、と思った。