うひぃ。再開宣言はしないほうが良かったか(^^;
というわけで、mixiより書評を転記でお茶を濁します。
休憩時間に本を読むことを覚えまして、ありがたいことに携帯の使用頻度が落ちています。
で、ま。
先週読んだのは『虜人日記』と『新型インフルエンザH5N1』、あと読みかけだった『プリオン説は本当か?』
- 作者: 小松真一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/11/11
- メディア: 文庫
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日本人の本質という点においてやはり悩む所。『戦争における〜』と合わせて読むと、つくづく思うのは補給の大切さ。米軍は充分な補給の元作戦を行っており、それがあってこそ規律というか、倫理が保たれたというところが大きいのではないか。対して日本軍はそもそも補給という点において考慮されていなかった……そもそも出来ないのだから考えないでおこうということに落ち着いたのではないかと思えるんですね。ならば戦争なんて始めなきゃあ良かったんでしょうけれども、まぁ。集団の権威を背にしなければ結局は何も出来ないという風潮。その中での順列がすべてであり、それ以外は不要という考え方。もちろん傑出した人物というのは存在するのだけれども、そういう人は大抵の場合その組織の中では異端とされることが多い。それは何故かといえば、大抵の場合そういう人は上の言う『無理』を聞かないからなのでしょう。
- 作者: 岡田晴恵,田代眞人
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2007/12/20
- メディア: 単行本
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どうなんだろう?どちらかというと速報本であるような気が。現状での課題、問題点をざっくり知るには良い本なのでしょう。内容的にはブルーバックスよりかるい?読みやすく、即時性のある岩波新書。
内容としては、やっぱ一般書ですよね。大体1時間程度で読めました。……しかし私知らないことが多いなぁ、と。京都の件では抗体陽性が2人出てたんですね。タミフルの予防投与も行われていたということを知り、うーんと悩む所。出動した自衛隊にも配布されたんやろうか、と。
プレパンデミックワクチンやそもそものインフルエンザワクチンの問題点も提示されており、不勉強を恥じるばかり。確かにそりゃあそうだ、と。
個人的に特に覚えておきたい所は、
・人にも鳥型レセプターが存在する。>つまり、大量/長期に鳥インフルエンザウイルスに露曝すると発症する。
・H5N1は呼吸器系の細胞だけではなく、全身の細胞を宿主とする>気管支症状だけではなく、全身症状。また、激しい免疫応答が起きる為、むしろそれが死因となりかねない。
・インフルエンザワクチンは成長鶏卵を培地とする為、その育成条件が人インフルエンザの増殖を抑える可能性がある>出てくるのが鳥インフルエンザウイルスという事になりうる。>それでも交差免疫が期待できるが評価は分かれる
・強毒性のウイルスでワクチンは作れない>充分にウイルスが増殖する前に成長鶏卵が死んでしまう
・だからといって組織培養でワクチンを製造するにはリスクが大きい。遺伝子組み換えで製造するにしても、そもそもなにをコードすればいいのか評価が難しい。<大学時代HIVワクチンとしてCD4レセプターを標的とするという研究を一階上の研究室でやっていたのを思い出した。問題点は変異が激しすぎてそのワクチンがどこまで有用か?という点だった。>変異しない部分を標的とするべきという事になるのだけれども、そもそもそんな部位あんのか!という話になる。
プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)
- 作者: 福岡伸一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/11/20
- メディア: 新書
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ちょうど未読だった部分にC型肝炎ウイルス発見の顛末があり、そこが特に興味深かった。C型肝炎ウイルスはいまだ誰も見たことがないという話なのだけれども、その方法なら間違いないわ、と。C型肝炎ウイルスの尾っぽを見つけたのが1989年だという事であれば……。やっぱり難しいわな、とつくづく。
今週は『夢の樹が接げたなら』と『失敗の本質』を読む予定。
早いことショートショートを書く練習をはじめませんとね。
ここ見ておられる方の中で、マリみてとかってどれぐらい浸透しているのかなぁ、とふと。
いや、サイドストーリーがかけるかどうかはわかりませんが、なんとなく。