初詣

 ご閲覧の皆様、あけましておめでとうございます。
実は本稿の直前にご挨拶はさせていただいているのですが、公開範囲をしくじりましたので改めてこちらでご挨拶をさせていただきます。

 さて。
 寝る寝る詐欺にやるやる詐欺といわれて久しい私。本年は宣言どおり(って、Twitterの方で宣言していたのですが)初詣へと行ってまいりました。

 5時就寝の10時起床。フジ系のお笑い番組を眺めながらの年明けとなりました。因みに年越しの瞬間は大戦略をやっておりましたが、まぁそれは余談。
 朝昼兼食は白菜が少し入った丸餅の味噌雑煮、煮しめと冷や飯。沢庵をぼりぼり齧りながら年賀状の仕分けをし、私が頂戴した分を眺めていますと、やっぱ年もいったよね、と思うばかり。新卒で入った会社の元同僚から来た年賀状は毎年イラストだったのですが今年はシックな富士山のご来光写真。そういやあのねーさんももう30歳になったのか、などと妙な感慨。あとは大学時代の友人から来た娘さんの写真入年賀状。ご両親それぞれの印象を併せ持ったお子さんというのは見ていてやっぱりほのぼのするもの。大晦日に買い込んでおいた印刷済み年賀状に少々文章を入れ、未出の分をでっち上げ、祖母の家へ挨拶してから駅前へと出かけました。

 うっかり、雪靴を店に置きっぱなしにしていたんですよね。
 
 んでま、防水不確かなスニーカーを履き、シャーベット上の雪が積もる道を歩いて出発。車の上には3cmほどの積雪で、ホイホイと落として車を出しました。
 正月元旦ともなれば、道を行く車もさほどなく、結構すいすい駅前へ到着。私は県庁お堀端の露天駐車場にいつも車を停めるのですが、そこへ行く為大名町通りから中央公園へはいった所結構な渋滞となっておりまして。
 ……ん、なんじゃこりゃ?考えるまでもありませんでした。それ全て佐佳枝廼社さんへ詣でる人の車だったんですな。うひゃ、結構いるなぁ、と眺めながらちょいちょい走ってお堀端。
 車を停めて顔を上げるとそこにヒトケのない神社。……そういや福井に住んで32年ほどにもなるが、ここに参った事ないな、と思い立って詣でたのは『福井神社』。
 
 福井神社はちょうどお堀の横、旧県民会館の裏手にある神社で、頻繁に通っているはずなのですが、本当にお参りした事がない。入ってみますと親子連れが一組詣でておられるだけで、神社の方(多分神職さんじゃないと思うんだ。呼び方がわからないのでそれでご勘弁)が雪かきをしておられるくらい。全てがコンクリート造りの不思議な神社でありました。
 家へ帰りついて調べてみたところ、福井神社がお祭りしているのは春嶽公との事で、佐佳枝廼社さんが家康公をお祭りするに対してこじんまりとしている感覚。昭和18年に建立(でいいのか?)され、20年の空襲で焼失、戦後福井大工学部の先生が設計して再建された神社なんだとか。その間どうしてたんだろう?

 『福井神社』をあとにして、まずは中央郵便局に年賀状を投かんした後、次は北の庄地区にある『柴田神社』へと向かいました。『福井神社』『佐佳枝廼社』がJR福井駅を出て右手にあるなら『柴田神社』は左側。5〜6分歩くとそこには裏寂れた繁華街がありまして、その中に『柴田神社』はあります。

 柴田神社はその名の通り柴田勝家公をお祀りする神社で、北の庄城址の上に存在しています。こちらもこじんまりとした神社で、それでもそれなりの数の人たちが詣でておいででありました。多分帰省して来られたのでしょう、3世代のご家族が飼い犬たちを抱っこしながら集合写真を撮っておいででした。こじんまりとした境内には神職さんが出ておられお札所では和服に割烹着の女性……多分神職さんの奥さん?が一人切り盛りされておられました。……ん?境内には樽酒やあられ、ミカンの振る舞いもありました。むー、車で来るんじゃなかったわ!とそれを横目にお参りし、おみくじを一つ。

 福井ではあの筒を振って出た数を〜というおみくじをやっておられる所がありません。福井市部、ね。武生や敦賀はわからないのでまぁ、お金を入れるところがついた箱の中におみくじがはいってまして、それを適当に摘むといった具合。あとは自販機で。味気ないので今回はつまみの方。引いたおみくじは末吉でした。
 
 はなされし かごの小鳥のとりどりに たのしみおおき 春ののべかな

 これまでの苦しみから解かれ、楽しいことが多いそうです。そんかわり、人の為に働けというお話。昨年はもう皆様のご厚情にすがって生きてきたようなもので、なんのお手伝いもしませんでしたが今年はがんばんなな、と思う所。

 気をよくして、さーてあとはたいやきか、と思いながら街を歩いていますと当然ながら皆店を閉めている訳で。駅そばでGAごっことも思ったのですが、あいにくつま先が逆を向いていたものですからその勢いのまま佐佳枝廼社さん方面へ。
 たいやきーと心の中で呟きつつ見ますとそこにタイヤキの屋台。でもなぁ、1個じゃ売ってくれんやろう……などと思っていますと案の定5個から。そんなお金はありゃしませんは、と、中堅大手並の行列が出来る佐佳枝廼社さんを後として車へと向かいました。

 何か忘れてる気がすんな。なんじゃろ?と思い見ますとそこに佐佳枝廼社さんの裏口。こちら側には人はいないんですね。それは当然、そこから上がっても(佐佳枝廼社さんはある意味天空神社となってまして、2階ビル屋上程度の場所に境内があるのです)表の階段下歩道へと並びなおさなきゃあなりません。だからここから登る人はいない訳で……いや、いいか。主神さん参らんでもええわ。栄稲荷神社さんだけ参っていこうととぼとぼ登りました。
 境内はそれまでの神社とうって変わり、境内には臨時のお札所がいくつも立ち並び、人もかなりの混雑。列を横切り無人のお稲荷さんに参ってますと、後には数人の人が並んでおりました。

 あぁ、見忘れてたのは巫女さんか。なんだこの業。

 車に戻り、駅前を後に。さーてこれからどうしようと思っていると護国神社へ来ていました。無意識って恐ろしい。たしかミスドにでもと思っていたはずなのに!
 
 福井県護国神社福井市街北東部。県立藤島高校の後ろにありまして、古くから結婚式場を持っていたりしまして。2000年からこちら、毎年1月のうちにはお参りしているのですが、元旦に詣でたのは初めてでした。境内には焚き火がなされ……かがり火のでっかい版のような、吊るしたカゴに薪をくべて焚いておられて、あれ何って言うんだろう?少しだけ火にあたり、木の燃える匂いの中お参りしてまいりました。


 今思うと、お参りしている瞬間ってなーんも考えてないんですよね。それはそれでいいんだろうな。

 で、ま。
 帰り道サークルKによって餅入りたい焼を一つ、齧って帰ってまいりました。