福島第一原発1号機についての個人的なメモ。 その1/基礎編

 原発反対派の人たちは11日の23時あたりから『炉心溶解! 炉心溶解!!』と嬉しそうにはしゃいでいる訳で、『政府は国民より原発が大事!』などと煽っている訳で、ここに到って『体内被曝が怖いからイソジン飲もうZe!』などとゆーてらっさる訳ですが、お前らが飲むならえーけど子どもにゃのますなよ? と思いながら見ておった訳です。はい、実際には『昆布食え』とつぶやいた訳ですけれども。

 地震自体はもうなんというか、瓦礫の山になった市街地というものを見てなんとなくフラッシュバックというのでしょうか、いやな事を思い出したりしています。洒落になるとかならんとか、もはやそういうレベルではないなぁ、と、胃を抑えながらいる訳なのですが、本当になんというか、な気分。



 さて。
 誰に聞かれた訳でもありませんし、私の文章が正しいとも限らないのですが、自分の持っている知識とネットを眺めながら今回の東電福島第一原発1号機の事象について考えてみたいと思います。見出しつけますからわかってる人は読み流してください。



1)原発とは?
 原子力発電とは核分裂反応で発生する熱を用いて蒸気を作り、それでタービンを廻して電気を起こす発電方法です。
 当該発電所の原子炉型は沸騰水型軽水炉BWRというものです。原子炉型については他に加圧水型軽水炉(PWR)や新型転換炉(ATR・計画中止/廃炉『ふげん』)、高速増殖炉(FBR・『もんじゅ』)、黒鉛炉(廃炉・『東海原発』)があります。因みにチェルノブイリ原発黒鉛炉の一種です(RBMK)。
 PWRとBWRはともに軽水(普通の水)を減速材・冷却材として利用している訳ですが、PWRが蒸気発生器という機構を持つのに対し、BWRはそれを持たず機構が簡単。ただし、放射性物質による汚染はBWRの方が多いという事になります。
 
 因みに減速材というのは中性子を減速するための材料、という事になります。これがないと中性子の減速が出来なくなり危険な状態になるということですね。ただし、制御棒という中性子を吸収する素材を用いた機構で臨界(核分裂が連続して起きる)状態をとめています。
 

2)放射能放射性物質放射線とは?
 放射能とは放射線を出す能力、放射性物質とは放射線を出す物質、放射線とは放射性物質からでてくる高エネルギー線と定義できます。
 ちょっとややこしいので、これを蛍光灯に例えますと、

  放射能・・・・・・蛍光灯が光を出すという能力
  放射性物質・・蛍光灯そのもの
  放射線・・・・・・光

 という事になります。かえってわかりにくい? じゃあ本式で話しましょうか?
 放射性物質とは、放射線を出す物質と申し上げましたが、これは元素もしくは放射性同位体というもので、核分裂を起こす事で放射線を出します。

 放射性同位体というのはちょっとわかりにくいかもしれませんが、水素を例に挙げますと、H(水素)とD(重水素)、それとT(三重水素)といわれる3つの同位体がありまして、HとDは安定同位体、Tは放射性同位体という事になります。水素は一個ずつの陽子と電子で構成されている訳ですが、重水素は陽子と中性子、それに電子。三重水素は陽子に中性子が2個、水素で出来ています。で、三重水素中性子が電子(β線)を吐き出してヘリウム3(陽子2、中性子1、電子1個)になります。



 と。以上が基礎という事になりましょうか。