スマトラ地震被害が報告されるにつれ思う事/情報の混乱とか

 タイには海自の艦艇3隻が展開、緊急国際救助隊は派遣されたとの事。うん、倒壊した家々がある限りまだまだ消防救難部隊の活躍の場はありますよね。

 福井の7月水害のとき、各市町は被災全戸に塩化ベンザルコニウムを配布しまして防疫に努めました。今立は石灰を撒くのを推奨したはず>と言うのは、今立は下水道ではなく各個が複合浄化槽を持っていたのでそういう話になったとか。ですから、福井市の下水道未整備地区も大抵縁の下やそこいらに石灰を撒き一瞬店頭在庫がなくなったと言うのを覚えています。もちろん塩化ベンザルコニウムなんかも、ですが。それでも各方面ともその対応は早く、たとえば製薬メーカーは緊急出荷を行ったとか、ホームセンターは各店舗の在庫を福井に一時集約したとか聞きました。ちょうど新潟水害の直後(真っ只中)の出来事でしたし、救難に川崎市のヘリコプターまで含まれていたと聞き驚いたのを覚えています。廃棄物等も、神戸・大阪・岐阜と言った各方面の清掃局からのご支援があったようで、夏のさなかでしたが目立った疫病も出ずに済んだようです。

 私はちょうど被災地区にいたのですが、そこが被災しているとは誰も気がつかなかったようで、実は北陸線の土台の砂利がずいぶんと流されていたのですがJRもそれに気がつかなかったと言う本当か嘘かの笑い話がありました。JR運転再開後2日目ぐらいにそこには砂利が補充されたそうですが。
 見上げれば福井県の防災ヘリ。どこがどうなって水がついたのか想像も出来ず、いったいどこからどこまでがこうなっているのかもわからず。ラジオをつけてもテレビをつけても通常放送でしたし、福井市南部が水についたと言う事が報道され始めたのは夜か翌日ぐらいからだったんじゃないかと思います。今その時に書いていた文章もシステム再構築と同時にどっか行っちゃいましたのでどうもこうも、なのですが。
 
 阪神大震災の時も、朝5時の第一報では現在被害無し、大阪府下で4人ほどのけが人と言う事でした。二度寝して朝10時、弟にたたき起こされてあの惨状をTVで見る事になったのですが、災害情報というのは結局そういうものなのでしょう。現場も混乱している。通信網は寸断。仕方が無いから行ってみる。行って見てはじめてわかり、あわてて取材班を出す。現場にしてみれば、彼らが報じている映像など見ている余裕はなく、とにかく目の前にある問題を解決しなければとあせる。打ち合わせの話し声をかき消すヘリの羽音。携SAMでも持っていれば打ち落としたくなる心情。TVの前の無関係な人間は、ただその映像に飲まれるか、それで飲むかの二種類。関係がある人間は、電話をとっても当然不通。やむなくTVに齧りつくしかなくなる。時折なる電話におびえながら。

 スマトラへ発たれるご家族に配慮を。毎日新聞は身をもって知ったはず。朝日も読売/日テレも。今だからこそ彼らの大マスコミたるを期待するしかないのかと。

 結局、コミック雑誌なんかいらない デラックス版 [DVD]は不朽の名作なのかも知れませんね。だとすると、アレから私らは何も成長してない事にはなりますが。