ぼとぼち。

 何か書かないと何も書けなくなってしまう様な気がするので何か書いてみようかなとも思うのですが、あんまり組み立てとかそういう作業が出来ないのでしばらくは思いつくままに駄文を。

 mixiでのお知り合いが近々店を建てるとの事で。良く飲食店は『2代続かないと元が取れない』と言いますが、今回はまさにその好例なのかな、と。3代かな?どっちにせよこれは料亭とか、物件を買って手前でやった場合の話で。

 で、福井のその辺りを考えてみると結構複雑だなぁ、とも。

 例えば現在ある『立ち飲み屋』ブーム。これは福井には成立し得ない背景があったり。理由はお客の足。これは駅前商店街がどれだけ資本を突っ込んだところでどうにもならないと言うのと同じでメインの消費層がほとんど公共交通機関を使わないと言う現実があり、また、公共交通機関がほとんど福井には無いと言う現実が。あるのは一時間に数本のバスと福井〜武生を繋ぐ福井鉄道福武線*1、福井〜三国と福井〜勝山を繋ぐえちぜん鉄道*2の2線、あとは今尚一部区間で不通が続いている越美北線の福井〜大野線。現在福井の人口重心福井市から丸岡方面にシフトしていると思われ、ならばこの鉄道網は何の意味もなく、それ以前に福井市内であっても私が前の会社まで通勤するのにバス・電車ならば1時間、自家用車なら30分で残業したならバスが無いという不便さがある訳で。*3
 で、あるから福井の呑み屋は呑み屋であるにもかかわらず駐車場を確保し、代行屋と連携せねばやっていけない、と。
 代行を使うのであればそこでコストが発生してしまうので、それは『ちょっと一杯』の2,000円という商売であってもその後かかる代行代が2,000円では馬鹿らしくなってしまい、『安く飲める』と言う概念が破壊されてしまう訳で。

 で、駅前の場合は代行代に駐車料金が加算される為、呑み屋は皆自前の駐車場を所有できる郊外に進出、お客が各方面に散ってしまったと言う現実が。もちろん福井で一番の繁華街・片町はその存在こそ残っているのですが、バブル以前は銀座のような地域だったのですが、今では歌舞伎町のような雰囲気に。最も、そのまた昔大衆向け呑み屋の軸は北の庄、元町〜福井駅南方面へと遷移し、モーターライゼーション≒公共交通機関の衰退と繊維会社の接待の需要から現在の片町が構築されたんだとか。ですから今でも古い居酒屋は本当の駅前にありますし、北の庄にはそれなりに続いている寿司屋もあり、そもそもの料亭・茶屋街(現在はほぼ壊滅)は浜町〜有楽町方面に存在する訳で、片町には創業30年程度のバーぐらいがある程度なんではないかと。

 ならば新規に店を出店するにはやはり駐車場を確保し、それなりの人の流れがある地域に出て行くしかなく、色々な思惑が交錯し現在福井には大和田と言う新しい繁華街が出来つつあるのですが、ここが呑み屋の住める場所になるのかと言えば多分に?であって。何より新興した街なものでまだ道路などが整備されていないと言うのもあったり、そもそもそこにどれだけの需要があるのか計算できないと言う現実もあったり。なんとも裏淋しい話なのですが、だから現在実家の方は新店をどこに出すかも決めあぐねているらしく。その前に父親にお迎えが来なきゃいいがな、と眺めています。

 外食産業に中食産業。市場規模の見立てや想定客の絞り込み。経営環境の変化や流通の変革。色々見て動かなきゃあならんらしいんですが、下手な考え休むに似たり。ただ、急いては事を仕損じると言うのも事実で。


 はてさて、どうなりますことやら。

 人の心配をいている暇があったら我が身を憂う必要もあるんですがね。

*1:過去には今立や織田と言った方面にも路線があったんだとか。

*2:京福鉄道は福の字を降ろし、京都嵐山鉄道に名称変更する事をお薦めしたく。歴史は知ってますが、少なくとも京福福井県内にもう既に鉄路など持っていない訳で。2度に渡る事故の後、地元の嘆願も無視してさっさと廃線届を提出し、今現在バス路線をネタに補助金をとろうという態度はいかがなものかと。さすが京都、やることがえげつないなと言っていいものか。まぁ、大阪よりは良さそうですが。頑張れ旧・丸岡バス。京福バスを喰っちまえ。

*3:もちろんこれはデフレスパイラルではなく、モータリゼーションスパイラルというような物で、自家用車の普及により利用者の減った公共交通機関が採算を採る為本数を減らし、その結果利用客が不便を感じて自家用車を所有するようになり、おかげで公共交通機関は更に窮地に追い込まれると。一家庭に平均2台以上という自動車所有率は伊達ではないのです。