東京行 〜神田連雀町

 東京着13時ちょい前。友人との待ち合わせは16時だったのでその間に兼ねてから行ってみたかった神田連雀町へ。
 神田で降りて徒歩。なるほど小さい区画だなぁ、と。まつやにかんだ藪、ぼたんに竹むら。うろつく多分同好の方々。まずはまつやさんと思い、探すものの中々見つけられず。……ここだけ大通りに面してるんですねぇ。ちょっとばかしの行列が。相席で席に座ってもりを一枚。いや、品書きが見える位置になかったのでともかくそれを。お客さんはやはり高齢な方が多く、中にチラホラと若い人も。30代・40代ってのは極端に少なかったような。……お客さんのお話がきれい。言葉が。山の手言葉というのでしょうか?皆さんお酒を召し上がりながら一服して、そこからお蕎麦なんですね。
 そんな中、若い者は皆いきなりお蕎麦。しかも一枚のみ。お話に聞く所では、お蕎麦は2枚以上で食べるのが本当なんだとか。いや、このあと藪に回りますのでという空気が漂ったり。本当はかけも頂きたかったのですが……あんまりにも暑いので(^^;
 そばは細く、汁も聞くほど濃くもなく。盛りはまー、こんなモンだろうねぇ、という感じ。薬味はさらしネギのみ。使いませんでしたが。そば湯を飲む時ネギを入れ。美味しく頂いてとっとと店を立ちました。550円。
 続いてかんだ藪。こちらは待合で待機。だいたいが二人連れなんですね。んで、私もたまたま隣り合ったお客さんと連れと思われ、んで相席に。こちらではせいろう。いや、まつやさんでもせいろといったのかも知れないのですけれども、それはそれとおいといて。注文を通す帳場の声が心地よく。お庭を見ながらぼーっとなってしまって。
 ほどなく。蕎麦が緑色〜。そう見えただけなんやろうか?タスマニアでのそば栽培を勧めたのは確か藪さんのグループだったようにも。でもあんまりそばの香りはしなかったり。相席の兄さんはデジカメで写真をとりはじめ、私はそれを横目に食べはじめ。まずはそばを一筋。にゅ。しっかりしたおそば。んで、汁を箸でちょんと付けて味を。……風味豊なお醤油?というか、もうなんというか。まつやさんは鰹の存在が香りではっきりわかったのですが、藪さんではその存在すらも不明瞭。作り方としてはものの本で読んではいるのですが、その一体感といったらどうしたモンだろう、と。砂糖なり醤油なり鰹なり、すべてが存在しているのはわかるんだけれども、でしゃばっていなくて。いやはや、これが歴史なのかな、と思いながらそばを。んで、その後覚えなきゃ!と残った汁を舐めていたらお運びさんが『あ!申し訳ございません!!今すぐそば湯をお持ちします!!!』と駆け足で。いや、そういう意味じゃあないのですよ!なぜか帳場の旦那さんがこっちを見てますし。……薬味のわさびもひと舐め。……えーと、なに?これ、本物ちゃうんか!と。気のせいか柚子の香りなんかがあったり。これは多分本当に気のせいで。汁とわさびを舐め、ニヤニヤ。いやもう、なんというか。おかわりしようかしらねぇ、などと。でも待合にはまだまだ人の列が。あんにゃ。ほどなく頂いたそば湯を飲み……これは香りがやはり強い……退去。御代は帳場にて。なにも言わなかったのですが、『せいろでございますね』と旦那さん。650円。決して高くもなく、気取ってもないと思うのです。
 その足で竹むらさんへ。粟ぜんざいは品書きになく……今真夏だからなぁ……冷やししるこを。あー、冷やし白玉の方が良かったかなぁ、と悩んでいた所、運ばれてきたのは涼しげなガラスの器にかちわりの入ったお汁粉。浮かぶ白玉はぷにぷに。……700円ちょいだったと。
 んで、もう満足してしまって。出発前は色々考えてもいたのですが。

 ともかくも、それで連雀町は後にして秋葉原へ。