(mixiより改変)芦原まで行ってまいりました。

 久々の更新です。mixiの方ではもうちょっと頑張ってるんですけれどもね(^^;

 数日前から部屋に秋虫の方がおいでになっていたのですが、つい先ほど喉が渇いたのか紅茶の前でちんまりとしておいでの所を確保、お帰り願いました。だんだん鳴き声もか細くなってたんで、まぁ、これでよかったんだよな、と。
 
 先日来よりお約束をしておりました福井工大芦原キャンパスに本日行ってまいりました。
 前職では毎日の様に前を通っていたのですが、中に入るのは初めて。洋館風のキャンパスと言うのはすげーなぁ、と思うばかりで。どんな感じかと言うと、GAの校舎思い出してください。

 んで、お目にかかったのは中城先生。木星の研究をしておいでの方でした。
 まず始めに見せていただいたのは衛星データ用のパラボラ。圧巻でした。PCで制御して衛星を追尾、観測データを受け取るとの事。各衛星からのデータを復号する機器やそこから得られたデータなども見せていただきました。
 次いで見せていただいたのは木星観測用の機材。機材そのものはアマチュア無線を改造したものなのですが、それらを組み合わせPCで位相差を見て観測をされているそうです。この系自体、というか、木星電波を受けるだけであれば20万くらいあれば系が構築できるとのお話で、それはそれでちょっと良い望遠鏡クラスなんかな、と。電顕なんか買ったらいくらかかるんだ!という所ですが、自然科学の研究として考えるならばかなりの低予算ですよね。(位相差なんかをきっちり見るにはやっぱり50万とかそんな費用がかかるそうですが、それでも50万!)

 んで、その木星から来る電波と言うのが非常に興味深いものでした。

 木星からの電波源は極にあるオーロラ。木星自身が作り出すメインオーロラ、イオから放たれる荷電粒子の影響で発生するオーロラ、あと、太陽風に影響を受けているオーロラがあるそうで、木星電波はイオが発生させているオーロラから放たれているのだろう、との事でした。木星電波もその頻発発生時間というのがあって、それは観測者(地球)と木星、イオの位置で決まっているそうです。あと、ボイジャーの観測で太陽の位置も関連しているんだとか。

 しかし、なんというか。
 地球のオーロラは太陽風の影響ですが、木星のオーロラはほぼ自前と言うのを初めて知った次第。それよりも驚いたのが、どうも木星電波はかなり狭い指向性があって、ちょうどアイスクリームのコーン(中身抜き)のように放射されているんだとか。そのコーンの厚さは1度ほどの範囲なんだとか。もしこれを実現しようとすると100km四方のフェーズドアレイシステムを作ってやらないとできないんだとか。
 
 生物ってのもどうしてこんな精巧なと思うばかりですが、天体もそんな感じなんだなぁ、と思った次第。また、木星電波の性質はパルサーが放つ電波の性質に似ていて、木星での現象が解明できればパルサーの現象も解明できるかもしれない、そうです。


 あと、面白かったのが木星電波のものさしというかコントロールは天の川から来る電波なんだとか。天の川からの電波強度を比較対照として木星電波の強度を考えると言う話。


 はて、自分もどれだけ理解できたもんか……というか、記憶違いがあるかもなのですが、とにもかくにも色々見てみたいな、と思う次第。