巨大化と個別化

 製造業は現在小ロット多品目生産へとシフトしつつありますが、一方大ロット少品目生産へと流れているのが農業。
 『合理化』の掛け声の下、集団営農方式として大規模営農〜集落一つが共同で一気に田んぼをしてしまう等々へと流れているようで。これは国主導〜経済連旗下で行われているんだろうなぁ、と。秋頃になるとTVでは農協への米の全量出荷を呼びかけるCMが流れたり。地元出身の野球解説者を起用したり、色々やってるようですが。あと、よく聞かれたのが転作作物の限定とか。交付金とか補助金の関係でその地区ごと(県ごと??)によって作物が決められてるんだとか。福井なら大豆・大麦とかですか?県産大豆使用を銘打った納豆なんかは進んで買ってますが、大豆とか競争力あるんやろか?と。で、県は転作作物の特産品化の研究をやってたり。?需要がある物を作るんじゃなくて、物を作ってから売り方を考えるんか?越のルビーという『ミディトマト』*1があるんですが、これってフルーツトマトと差別化出来るんかな、とも。レストランなんかで使うには値段が高い。高いから使えない。県産フェアなんかでは出せるでしょうが、それも県からの後援とか建前があってはじめて使うんじゃあないかとも。あと、トマトですからメインがイタリアンですわな。イタリアンならフルーツトマトやらを使うのが筋だろう、とも。
 で、農家さんの中でもスーパーなどと『契約』を結んで収益を安定させようと言う動きもあり、農家さんが農業で喰っていくには喰っていくための工夫〜従来の物流順列からの逸脱が必要だと主張する人もいて、この人達の中でもさらに先鋭的な人は物流の排除〜消費者との直接的な結びつき=宅配便利用の直接販売へと向かった人達もいたり。ただし、そこで要求される品質を維持しようとすると……無農薬/減農薬農業をやろうとすれば近隣農家からの村八分なんぞもある様で、このあたりがどうなっていくかが注目点でもあろうと思われるのです。
 つまりは農業も極大と極小に収束して行くのだろうなぁ、と。1t作って1万円儲けるか、100gで1万円儲けるか。どっちも道ですので、そこに善悪はないだろうと。ただ、前者は借金苦、後者は村八分。最も後者には行くべき土地があるんだろうと思われるので、そんなに難しい事でもないのかなぁ、とも。

*1:普通のトマトとプチトマトをかけあわせて作った甘みの強いトマト